相続税を延納するメリットとデメリット

相続税を分割払いで支払う「延納」です。

相続税の納付は原則として一括で支払うことになっています。 しかし、一括支払いが困難な場合、分割払いで納税することが可能です。

分割払いにしてくれるので一見ありがたい仕組みにも思えますが、当然メリットとデメリットが存在します。

延納のメリット

延納が認められれば、5年~20年の期間で相続税を分割払いすることが可能です。

ただし、相続財産の不動産の割合が50%未満の場合、延納期間は一律5年間です。

延納のデメリット

延納のデメリットは下記の2つです。

  • 利子税が発生する
  • 誰でも延納できるわけではない

利子税は、課税される区分によって税率が異なります。

相続税の延納は、下記の4つの要件を満たす場合に限り利用することができます。

  1. 相続税額が10万円を超えること
  2. 延納でなければ相続税を納付できない事情があり、かつ、延納の上限額までの範囲であること
  3. 担保を提供すること(延納税額が100万円以下で、かつ、延納期間が3年以下の場合は担保不要)
  4. 相続税の納期限または納付すべき日までに、必要書類を税務署長に提出すること

以上のように、分割で支払えるメリットはあるものの、利子税が取られてしまう・認められるまでに時間と手間がかかってしまうのが延納のデメリットです。

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